2019年10月28日~30日東京で開催されたIPBC Asia2019においてスポンサーを務めました。今回、IP Bridgeがパナソニック株式会社、野村グループと共に開催国スポンサーを務めたIPBC Asiaは、2013年に初回開催して今回で第9回目の開催です。年々規模を拡大し続けており、本年は世界各国から500名以上の知財業界エキスパートが参加、60名以上の一流スピーカーが登壇する知財業界きっての一大イベントとなりました。
株式会社IP Bridgeからは、代表取締役 藤木及びイノベーションディレクター金野がパネルディスカッションに登壇しました。藤木は、「ディール・メーキングの新局面」と題したパネルディスカッションで、近年新たに生まれつつある産業のダイナミクス、政策転換ならびに革新的な技術がもたらす知財の取引に対するアプローチへの影響について意見を述べましたIP Bridgeがこれまで権利者として交渉する中で得た知見について、当事者による対話の重要性、特に早い段階からの意思疎通がその後の問題発生を軽減し事業を成功させるために重要である旨指摘したところ、他スピーカーから多くの賛同の声が得られる等、IP Bridgeのオープンイノベーションへの意識への共感が多く得られたパネルディスカッションでした。
金野は、高度な製造技術とR&D活動のホットスポットになりつつあるASEANや東南アジアのダイナミックな経済活動の中で、知的財産がどのように活用されているか、特にオープンイノベーションを創り出すためのキーとなる知的財産の活用方法とはどのようなものであるか、具体的な事例を交えて紹介しました。
<藤木>
【テーマ】ディール・メーキングの新局面3W1H
【モデレーター】Gilbert Wu; MiiCs & Partners, Executive Vice President
【スピーカー】藤木実 株式会社IP Bridge 代表取締役CEO兼COO
長澤 健一; キヤノン株式会社、Head of Corporate IP and Legal HQ, Managing Executive Officer
Kurt Brasch; Uber, Head, patent transactions
Judy Yee; Microsoft, Assistant General Counsel
Stefan Tamme; Rambus, Vice President of IP Strategy & Licensing
<金野>
【テーマ】アジアの成長市場における成功
【モデレーター】Munish Sudan; Tata Steel, Innovation & IP Management
【スピーカー】金野 諭; 株式会社IP Bridge、ディレクター
Craig Burnett;Dolby Laboratories, Director of Patent Licensing
R Lakshminarayanan; Samsung R&D Institute India Bangalore, Director, IP and Innovation Management
吉田 伸; ダウ・東レ株式会社, Intellectual capital manager
【株式会社IP Bridgeについて】
株式会社IP Bridgeは、2013年に官民ファンドである産業革新機構を中心に設立された、日本で最初、かつ最大の知財ファンドの運営会社であって、そのファンド規模は300億円になります。我々のミッションは、知的財産の活用を通じて、オープンイノベーションを推進することにあり、産業の健全な発展を促すための社会インフラとしての事業を進めています。我々の事業は、保有する特許のライセンスによる活用に加えて、知的財産をベースに日本及び海外のパートナー企業とともに新たな事業を創出していくことや、知的財産をベースとしたファイナンスの支援なども手掛けています。
当社は、現在、日米の大手企業、中小企業、大学などから譲り受けた3500件を超える日本及び外国特許を保有し、グローバルに構築した事業会社、金融機関および大学等との幅広いネットワークを通じて、それらの活用を推進しています。保有特許の技術領域は、主に、移動体通信、半導体、画像コーデック、ディスプレイおよびモーター(自動車、ロボット、家電、電子機器)等に関連していますが、ICT領域に限らず、ヘルスケア、環境エネルギー、食品関係(機能性食品、食品加工)、医工連携など、幅広い領域において、知的財産の活用を推進しています。
当社メンバーは、日系大手企業の知財部門で長年活躍してきた知財専門家に加えて、企業経営、投資会社、金融機関、法律事務所などの様々な領域からの専門家による融合チームで構成されており、幅広い知的財産の活用モデルに対応できる体制を構築しています。